2016年11月29日火曜日

BRM1030高宮200キロ その6(完)

午後3時39分、166.67キロ地点のPC3セブンイレブン広島布野店。
あと35キロだ。
きょうの調子だと、完走は確実だ。
店内のイートインコーナーでコーヒーとスイーツをいただき、体に糖分をぶち込む。

ケーキさんはアメリカンドッグを手にニッコリ。

今回はこまめに補給したから、ハンガーノックは全く問題ないな。
長距離を制するには補給から、だね。

わしらが到着した時、チンクコンビとすれ違った。
わしらも出かけるとしよう。

国道54号を3キロほど北上して左折する。
じわじわと上る。
長さ1402メートルの便坂トンネルに入る。
キューシートではトンネル内部も上り坂になっているとあったが、さほどの坂ではなく、助かった。
トンネルを抜ける。
三次市作木町に入る。
下り坂が始まる。
江の川まで下っていくのだが、その間が予想以上に長かった。

お馴染みの川の駅付近で、国道375号に合流する。
左折する。
朝通った道だ。
今度は江の川沿いをさかのぼっていく。


太陽が高度を下げていく。
ああ、楽しいサイクリングの時間もあとわずかだなぁ。


トンネルを抜け、左折する。
江の川を渡る。
三江線の踏切を渡る。
右手に式敷の駅がある。

高宮への上りが始まる。
これが最後の本格的な上りのはずだ。
国道433号をマイペースで上がっていく。
ケーキさんと離れていくが、ここまで来ればもう大丈夫でしょ~。

途中、ユニークなバス停があった。
電柱のワイヤ支柱のカバーにバス停の名前や時刻表が張られていた。
珍しいというか、有効利用というか、手抜きというか。
写真撮っとけばよかったわ。

坂を上りきった。
433号と広域農道の交差点だ。
右折すれば近道だが、距離が足りないので、ここは左折して遠回りする。
安芸高田市議選の立候補者用の看板が立っていた。
「こんな選挙、わしには関係ないや」と思っていたけど、その後、思いっきり業務上で関係があったという(^_^;)

と、AJ広島の誇るドローン撮影隊のKブラザースが待機していた。
「今からドローン撮影するから協力してもらえませんか?」
ここから先の農道がしばらく直線が続いていて、撮影に適しているという。

別に急ぐ旅でもなし。
追いついてきたケーキさんと一緒に協力することに。
「じゃあ撮影始めるまで、2~3分、待っていてくださいね」
車に乗り込み、先へ進むブラザース。

しばらくすると、空中からブーンという音ともに、ドローンさんが飛んできた!
ふわふわと浮いて、こちらをうかがっている様子だ。
「これはこちらに来いと言っているのね」
おもむろに走り始める。
ケーキさんとトレインを組む。

頻繁に見上げたりしないよう気を付けながら、しばし走る。
まもなく道端で操縦しているブラザースがいた。
手を振って、通り過ぎる。
坂を下る。
さてさて、うまく撮影できたかな。
ゴール後の楽しみが増えた(^.^)

で、その時撮影してもらったのがこれね。
AJ広島の動画サイト
ここの上から3番目にある動画を見てほしい。
13分12秒から23秒までにその時の様子が。

その他にも、三瓶山で手を振っていたり、高野でボトルケージに大根を突っ込んだりと、赤白黒のMCRオヤジは結構目立っていたのだった。

それにしても、わしらの走っている姿をここまで本格的に撮影してもらえるとは本当にうれしい。
あの日、頑張った記憶が映像として残る。
参加者への最高のプレゼントだ。
AJ広島ブルべの魅力は、コースだけじゃないよと力を込めて言いたい。

日暮れていく高宮の大地。
明るいうちに帰ろうという目論見はちょっとかなえられないかな。
まあ、それも一興。

そしてゴール地点の「たかみや湯の森」が右手に見えてきた。
右折する。
坂を駆け上がる。
受付に飛び込む。
ただいま!
撮影・カタヤマさん


早々とゴールした代表さんたちに手続きしてもらって、午後5時37分のゴールが確定した。

認定時間は11時間37分。
貧脚オヤジですが、なんとか12時間切りました。
そして、1年間で200、300、400、600キロのブルべを走破するSRもゲットしました。
やったね。
最後に認定されたのが200キロだったという (^-^;

ゴール後はKブラザースにドローン映像をさっそく確認させてもらう。
何イッ!わしたちのすぐ後に走った大先生の映像のほうが出来がいいだと。
撮影・カタヤマさん

わしらでカメラテストをして、本番が大先生だったのだね。
確かに大先生の映像のほうが、カメラが自転車に肉薄していて迫力があるわ。
一目瞭然。
そうか、わしらって捨て駒だったんですね~ww

フィニッシュ後はケーキさんと温泉でしっぽり。
さらに夕食を食べて帰ったのだった。

今回の200キロの旅も楽しかったわ。
PCや通過チェックで待ってくれる友人たち。
美しい秋の風景。
うまい食い物。
左足のアキレス腱が痛いのを除けば完璧だった。
来年のシーズンまでにしっかり養生して、完治させよう。
昨年から出走したブルべ。
今年は50歳という節目の年を迎えた7月からの参加だったが、楽しくも苦しい、充実した時間を得ることができた。
付き合っていただいたケーキさん、ガチオ君のおかげです。ありがとう。
そしてブルべという得難くも苦しく、高く、そして楽しい機会を提供していただいたAJ広島の皆様のおかげです。ありがとう。
一緒に走ったランドヌール、ランドヌーズの皆さんにも感謝を。ありがとう。

2017年、来年の予定はまだ決まっていない。
AJ広島は来年もまた魅力的なブルべを提供してくれそうだ。
その他の地域のブルべにも挑戦できるだろうか。
道は尽きることなく、様々な方向へと広がっている。

さあ、次はどこへ走ろうか。

2016年11月23日水曜日

BRM1030高宮200キロ その5

午後1時半過ぎにPC2のヤマザキYショップ高野はしなかや店に到着したわしら貧脚オヤジコンビ。
ここが129.7キロ地点になる。
撮影・こなきさん

こなきさん夫妻やウメさん、K撮影ブラザーズたちの歓待を受ける。
いやあお待たせしました。

そしたらいきなりウメさんから「待ちましたよ!」てお叱りの言葉が。
ええええ、確かに速いとはいいませんが。
でも一生懸命頑張って走ってきたんです。
たまごかけごはんも我慢したんです。

とはいうものの、9時半に三瓶山を出てから4時間もかかっていたわけで。
ほぼ時速15キロのブルべペースか。

ウメさん「なかなか来ないから、Kemoさんで県境まで迎えに行ったのに。なのにそれでも来ないし」
ああ、すいません。ドジでノロマな亀ですいません。
あ、ほんまに乗ってるし(撮影・こなきさん)

一通りお怒りになって機嫌が直ったウメさんから、三瓶バーガーをいただく。
mgmg。
受け取ったときは温かさが残っていた気がしたが、気のせいだった。
だがしかし、さすがみんな大好き三瓶バーガー、冷めてもうまい。
かみしめると肉の味がしっかりとある。

ウメさんによると、開店と同時での購入だったので、すぐ提供されたらしいが、混んでいるときは30分待ちもざらだとか。
さすが人気店ですね~。

店内には地元のとれとれ野菜の直売も。
大根立派!
チャリに載せて帰るなら、半分に切らないと無理だな。

美味しそうなトマトも訳アリとかで格安に。
さすが産地の高野町だな。

まもなくチンクコンビも到着。
たまごかけごはんの会場で休んでいても、さすが速いわ。

さらにジーンズにミニベロという、小野田坂道君似のすごすぎる大先生も。
これで200キロ完走しちゃうんだから、ほんと信じられないよなあ。

楽しい時間だけど、いつまでもこうしてはいられない。
みなさんに別れを告げ、出発する時が来た。
肌寒くなってきたので、ウインドブレーカーを羽織って、次なる目的地へと走り出したのだった。
行ってきます!(撮影・こなきさん)

あ、今回のコースね。
札が峠ともう一つ上りが待っているけど、あとは布野までほぼ下り基調になる。
頑張って走らないとね。


やまなみ街道をくぐる。

道の駅を過ぎる。

道沿いにはリンゴ園が広がる。
立派に実っているなあ。
リンゴ直売所

たわわのリンゴたち

お年寄り大好きグラウンドゴルフ場があったのだけど、場内の木までリンゴだった。
落ちたらどうするんだろう。
プレーしながら食べるんか。
さすが高野。徹底している。

上りに入る。
ここの辺まで一緒だった、チンクコンビが先に行く。
重量があるオヤジコンビは上りが苦手なのだ。
ではまた会いましょう!

しばらく上ると札が峠のピークに到着!
道路脇ののり面がコンクリで激しく固めてある。


この上り、コース図で想像するよりも大変ではなく、比較的楽だった。
九十九折を下る。
田園地帯を川沿いに下って行く。
刈り取られた稲わらが三角帽子のように組んで積まれて並んでいる。
積みわらっていうのかな。
秋だねえ。

口和まで下りた。
モーモーフェスティバルで有名なところ。
なのでモーモー物産館なる店もある。
比婆牛が出迎えてくれたよ。

口和を過ぎ、三次市君田に入る。

川沿いを進む。
これまた有名な君田温泉が右手にある。
にぎわっていたなあ。

夕暮れの日差しを受けながら、君田の街中を抜ける。
道端には住民入魂のかかしたちがずらり。
カープやゴジラ、リオ五輪金メダルの地元出身金藤選手、広島を訪問したオバマ大統領などのタイムリーなネタが並ぶ。
ゴジラ

カープ

右が金藤選手
オバマ?だとww

ちらちらわき見しながら走っていたら、曲がる場所を見逃していたという(^_^;)

県道39号から県道62号に右折する。
標高約350メートルの小さな峠を上る。

上り口に斜度10%の看板が出ていたけど、ゆっくり上れば大丈夫。
左足のかかとに負担が掛からないスポットを探しながら、ペダルを回す。
ピーク付近は峠というよりも高原といった感じ。
空が広いわ。

峠を下りると三次市布野だ。
右折して国道54号に入る。
自転車でも何度か走ったことのある道だ。
しばらく北上すると右手に、セブンイレブンがある。

午後3時39分、166.67キロ地点のPC3セブンイレブン広島布野店に到着した。

つづく

2016年11月15日火曜日

BRM1030高宮200キロ その4

行ってきま~~す(撮影・こなきさん)

午前9時半過ぎに64.53キロ地点の三瓶バーガーを出発した。
ダウンヒルに備え、ストクルでなく、薄手のウインドブレーカーを着用する。
次の目的地は129・7キロ地点のPC2。
65キロも離れている。
ここから本格的な山岳地帯に入ることだし、どれくらいかかるやら。
ともかくPC2で待っているであろう三瓶バーガーを楽しみに走ろう!
ついでにウメさんもね(^.^)

あ、今回のコースね。

いつものグランフォンドでは左折する交差点だが、今回は直進する。
三瓶山第二高原道路というらしい。
時折、日本海側への展望が開ける。
去年走った日御碕がはるか向こうに見える。


山は晩秋の装いだ。
ススキが風にたなびく。
三瓶山は山頂付近だけが色づいている。
広島市周辺だとセイタカアワダチソウが目立っているのだが、中国山地の真ん中は植生が違うのだろうか。


快適な高原道路だ。



途中、左へ曲がる交差点をまっすぐ行ってしまった。
すぐ気付いて修正できたけど。
よく見たら前方にTBCのふじちゃんも。
同じく間違えたのね。

ダウンヒルが始まった。
標高600メートルから一気に300メートル下る。
ウインドブレーカーが風をはらんで、激しくはためく音しか聞こえない。
下りた~。
ダム湖にかかる長い橋を渡っていく。
交差点で止まる。
右手に「うぐいす茶屋」がある。
なんか既視感のある風景だ。
そうだ。ここ昨年夏の300キロブルべで走ったわ。
あの時は、この交差点を北へ向かっていた。
今回は東へ向かう。

交差点を過ぎると、上りが始まる。
しばらく上ると体が温まってくる。
道端に止まって上着を脱ぐ。

大田市から雲南市に入る。

山を上ったり、下りたりを繰り返す。
道端に車が止まっている。
年配の男性がしゃがみこんで何か探している。
声をかけてみると「ムカゴを採りよるんよ」とのこと。
なるほど、秋の恵みですな。


左折して国道54号に出る。
北上する。

なだらかな下りの道が続く。
キューシートに寄れば、今回のコース中でもっとも道が悪いとのこと。
たしかに路面が荒れている。

だらだら下りで、普通に考えれば、快走コースなのだが、なぜだか楽しくない。

それまでより車がやや多いからか。
コースが変化に乏しいからか。
単純に路面が悪いからか。
なぜだか途中で飽きてきた。

ところどころにブルーだったかグリーンだったか、道端の白線に沿って、松江へのキロ数が示してある。
こういうのがあると、自転車フレンドリーなんだねって気になるけど、道路の整備までは追いついていないようで。
関係諸機関には着実な改善を求めたいなあと思う次第であります。

下り基調の道を11キロほど走って右折。
国道54号を離れる。


時間は午前11時。
そろそろ小腹がすいてきた。
自販機や店など休めそうな場所を見つけたら一息入れたいところ。
だがなかなか見つからない。

その替わりに道端に「たまごかけご飯シンポ→」なる看板を見かける。
なかなか魅力的なイベントではないか。
行ってみたいけど、どこでやってるの?

しばし走ったけど自販機がない。
空と山と田んぼと道しかない。
しょうがない。
松江道の吉田掛合IC入り口の交差点でストップ。
路肩に自転車を止めて、手持ちの補給食を食べる。

もぐもぐしていると、チンクコンビが軽やかに走ってきた。
 いつの間にか抜かしていたのか。
どうやら先程のうぐいす茶屋で一服していたらしい。

エールを送り、二人を見送る。
15分ほど休憩を取り、わしらも再び走り出す。
と、2キロも走らないうちに自販機発見。
吸い込まれるように停車。
ドリンクを補給する。
山間部はほんとに補給に気を使うわ。


再出発!
さっきから止まってばっかじゃなあ。

まもなく、雲南市吉田町の街だ。
あの鷹の爪団の吉田君の出身地の吉田町である。
吉田君のモニュメントでもないかと見回すが、内にもない。
お、警察の駐在所がある。
吉田駐在所なのに、吉田君は駐在していない。
どういうことなのか。
どういうことでもないか。

ん? 川向うでお祭りをやっている。
どうやら件の「たまごかけごはんシンポ」と同時開催の祭りらしい。
ステージで、女の子がダンスしているのが遠目にも見える。
いいなあ。楽しそうだなあ。

学校らしき場所が「たまごかけごはんシンポ」の会場になっているようだ。
寄ってみたい気持ちもあるが、わしらの貧脚では時間をそれほど無駄にできない。
なので涙を呑んで、祭り参加は見送り、足早に走り去る。

街中を外れて、そろそろ山道に入ろうかというところで電話が。
??なんだ??
出てみると、チンクコンビのモリリン。
通り過ぎるわしらを見かけて、声をかけてくれたのだ。
心遣いがうれしいねえ。

ちなみにこのコンビ。
なんかいいもの食べて飲んでエンジョイしていたらしい。
うらやましすぎるぞ!
うらやましいぞ!(撮影・モリリンさん)

貧脚コンビは、この日何度目かの峠越えに向かう。
この地方特有の伝統製鉄法「たたら」の資料館の前を通り過ぎる。
もののけ姫のあれね。

上りが始まる。
トンネルがある。
約500メートルのピークを越す。
下る。


また上る。
約420メートルのピークを越す。
下る。

国道432号に合流した。
南へ向かう。
ここが113.62キロ地点。
PC2が広島県庄原市高野町にある「ヤマザキYショップはしなかや店」。
そこが129.7キロ地点。
ということはここから当分、長い上りが続くはずだ。
たぶん10キロぐらい。
こういう時は多目に見ておいたほうが失望せずに済む。

覚悟してペダルを回す。


やばいな。左足のアキレス腱に違和感が出てきた。
前回の300で痛めたのだ。
今回は足首にサポーターを巻き着けてきたが、それでも限界はあるようだ。
100キロを超すと、人間いろいろと不具合が出るらしい。
ペダリングを工夫して、痛みが少なくなるようにする。
ここからが我慢の時間だ。

左手に渓流が流れている。
斐伊川支流の阿井川というらしい。
いい渓相だ。
渓流釣り好きは川を見てもワクワクできるので、一粒で二度楽しめる。

じわじわと上る。
斜度はそうでもないが、とにかく長い。
そろそろ飲み物が補給したくなったが、また自販機がない。
ケーキさん、いま少し耐えておくれ。

じわじわと高度を稼ぐ。
ほうこの辺の地名は「上阿井」というのか。
「かみあい」と読むのかな。
「うえあい」なら面白いのになあ。
と、ケーキさんに話を振るが、黙殺された(>_<)

見上げると、山の上のほうに道が通じている。
高野への上りの核心部に来たようだ。

ヘアピンコーナーを曲がる。
斜度が増える。
えっちらおっちら。


標高約640メートル。
お、ここが王貫峠のピークになるのか。
午後1時14分、県境を越す。
ようやく広島県に戻った!

峠から向こうは高原地帯が広がる。
空が広い。
やや下りだが、ほぼ平坦基調だ。


自販機があった。
止まってドリンク補給完了!
爆音を立てて、ツーリングのバイクが走り去っていく。
ちょっと肌寒くなってきた。
PCまであとわずか。頑張りましょう!


小さな丘を越えて左折する。
午後1時36分、129.7キロ地点のPC3に到着した。
みなさんお待たせ~!
到着しましたで~~(撮影・こなきさん)

つづく