5月4日午前1時半。
高知県須崎市にある、すき家56号須崎店にわしたちはいた。
ここがPC4、304キロ地点だ。
出発してから300キロを過ぎた。
心理的にも距離的にも折り返しである。
PC4はもう一つ設定されていて、すぐ近くにあるサークルKでも構わない。
だけど、温かい食事がとりたいわしたちは、こちらを選んだのだった。
まだチェックは済ませていないが、PC4の締め切りが3時20分なので、1時間50分は貯金がある計算だ。
少しは休まないとね。
着席。
ひとまず食べよう。
店員さんに牛丼のミニと豚汁をオーダー。
ケーキさんは大盛りを頼んでいた気がする。元気やねえ。
ま、この時間、この距離を走って胃袋が元気でいられることは素晴らしい。
しっかり食べて補給しましょう。
牛丼ミニと豚汁 |
食った。
呆けた表情のわし。
魂抜けた。 |
ケーキさんも燃料の切れた機械のようにmgmgしている。
お隣に同好の士が! |
眠たいが、眠れる雰囲気でもない。
勘定してもらう。
レシートの時刻は午前1時49分。
潔く店を出る。
すぐ近くに大きなスーパーがある。
この深夜なのに、駐車場に車がたむろしている。
高知の若い衆が若さを持て余しているのね。
ベンチかなにかあったら、ちょっとお借りしたいのだけど、車がたむろっている辺りは避けないと。
オヤジ狩りに会いたくないし。
で、探していると、最適の場所ありき。
大きなワンダホーな木製ベンチが二つもある。
ちょっとだけど、30分くらい寝るべ。
その前にアンダーを着替える。
それまで着用していたモンベルのジオラインLWからメリノウールLWに。
これだけで暖かく感じる。
PC2ぐらいでRaphaのブルべジャージ(半袖)から、Mavicのアクシウムサーモロングスリーブジャージ(長袖)にかえている。
この時期、一日の寒暖差が激しいので、それに耐えれるだけの服装を持参したつもりだ。
そう。アクシウムサーモロングスリーブジャージは実にいい。
春先から5月のGWごろまで活躍してくれる。
布地が独特で、やたらと伸縮性が高いのもいい。
ポケットにいろいろ突っ込んでも突っ張ることがない。
裏地起毛でないのもいい。
落ち着いたカラーリングもオヤジにはうれしい。
おすすめです。
ベンチに横になる。
おやすみなさい。
STARAVAの心拍数の記録を見た。
88ぐらいあった心拍数が80台以下に下がり、66になったところで目が覚めたようだ。
その間、約34分。
回復できた気がする。
した気がする。
今となってはよく覚えていないが。
ま、眠る前よりはましになった。
4日午前2時40分過ぎ。
再び走り出す。
この時点で貯金は40分といったところだ。
次の目的地はPC5。
333.95キロ地点なので、29キロしかない。
普通に認定ペースで走れば2時間で着くかな。
須崎の街を抜ける。
寝静まった街だ。
確かB級グルメの鍋焼きラーメンだかが名物だったような。
この時間はどこも開いてないよね~。
街を抜けると、上りが始まる。
国道494号を北へ進む。
三桁国道なので道の状況は推して知るべし。
深夜午前2時。
出発してから20時間が過ぎた。
道端に自転車を止め、羽織っていたストクルを脱ぐ。
気温差の大きいこの季節、こまめな脱着が欠かせない。
山に入る。
所々、工事中の片側通行の場所がある。
未明なのだけど時折、車が通る。
向こうも自転車が走っているのを見て、疑問符出しまくっていたのではないか。
右手に工場?が見える。
石灰岩を掘っているのかな。
200メートル近い峠に差し掛かる。
ピーク付近はトンネルだったかな。
下って左折。
国道から離れた。
と、思ったら左折してまた国道に出た。
国道33号。
ここをしばらく走る。
仁淀川沿いをさかのぼっていくようだ。
トンネルだ。
右手に歩行者・自転車用の小さいトンネルがある。
ここを通れって指示があったよね。
珍しいな。
狭いトンネルを走る。
結構長かった。
トンネルを出た。
とにかく進む。
川沿いなので、アップダウンがほぼないのがありがたい。
進ム。
ペダルをマワス。
ナニをカンガエテイタのダロウ。
ヨルノヤミノカナニマギレテ、オボエテイナイ。
上流に進むにつれて、谷は深くなっているようだ。
仁淀川町に入った。
時折、見上げる山肌に家の明かりが灯っている。
人はたくましい。
人は強い。
どんなとこでも生きていける。
集落がある。
そろそろPCのはずだ。
あった。
町はずれの右手にコンビニが。
滑り込む。
買い物をする。
レシートをもらう。
午前4時25分。
333.95キロ地点のPC5、ローソン仁淀川町大崎店に到着したのだった。
つづく。